2009年09月22日

本当の政権交代って…

NYTimes を読んでいると日本の選挙の話題が出ていた。After Decades, Japan Prepares for Likely New Ruling Party
いよいよ政権交代だろうか。記事から興味ある部分を抜粋した。

Ever since Japan’s emergence as a modern state more than a century ago, political parties have tended to be a sideshow to the real business of running the country, which has been left to bureaucrats. It has not helped that Japan, despite being East Asia’s oldest representative political system, never seized democracy through a popular uprising, as in neighboring South Korea.

(訳出:日本が近代国家として歩みだした100年以上前からずっと、政党は国の統治の脇役であることが多く、代わりに主役を担ってきたのは官僚だった。東アジアで最も早く議会制民主主義を採り入れた国だが、隣国の韓国のように民衆運動により民主主義を勝ち得た歴史がないというのはどうしようもない。)

Instead, its modern constitutions and parliamentary systems were bestowed from above, first by samurai reformers in the name of the emperor in the late 19th century, and then by American occupiers after defeat in World War II.

(訳出:近代憲法と議会制度は民衆の力でもぎ取ったものではなく、上から与えられたものだった。まず19世紀後半に天皇の名の下に行われた明治維新。そして戦後のアメリカ占領統治によって与えられた。)

The result has been a politically apathetic public. Now, political analysts say the biggest significance of a Democratic Party victory would be demonstrating to Japanese voters that they can actually shape the direction of their nation.

(訳出:そのため日本人は政治に無関心だ。民主党の勝利の持つ一番大きな意義とは、有権者が自分たちで国の方向を決めることが本当にできるんだということがわかることだ。)

“Just having choice will bring a huge, huge change in the political culture of Japan,” said Gerald Curtis, a professor of Japanese politics at Columbia University. “This is a country that has great potential. What it has lacked is leadership, and politicians who can paint a picture of what a bright future looks like.”

(訳出:コロンビア大学日本政治研究科のジェラルド・カーティス教授曰く、「選択肢があるということだけで、日本の政治風土は大きく大きく変わるでしょう。大きな可能性を持った国であるがリーダーシップに日本は欠けている。明るい未来とはどんなものかを描ける政治家がいないのです。」)

The Democrats claim they can paint just such a picture. But they face an uphill battle.

(訳出:民主党はそのような未来像が描けると言っているが戦いは厳しい。)

Reining in the bureaucracy means taking on an elite group of top achievers in Japan that actually writes laws and has served as a permanent government — even though it has come under fire for failing to combat the long downturn. Politicians’ past efforts to wrest control from bureaucrats have usually failed, in part because they have traditionally been looked down upon as self-interested and corrupt.

(訳出:官僚を支配下に置こうとすると日本のエリート中のエリートと対決することになる。長引く経済低迷の責任を問われることはあっても、このエリートたちが実際に法案を書き永遠に政権交代することのない影の政府として機能しているのだ。過去に官僚から実権をもぎ取ろうとした政治家はたいてい失敗している。その失敗の原因のひとつは政治家自身が自己利益を追求し腐敗しているとして見下げられていることだ。)


昔教職の勉強をしていたときに、明治のエリート教育で大切だったのは独創性や判断力ではなく、上司から言われたことを間違いなく正確に成し遂げられる人材を育てることだったと本で読んだことがあります。明治時代の主権者は天皇だったから、官僚は決まったことや命令されたことを正確にできる能力が求められたんですね。その長い伝統を今なお維持しているのでしょうか。主権者が国民になっても国民の代表者たる国会議員の言うことに誠実に従ってくれないのでは困りますね。民主党の敵は自民党よりむしろ官僚だとでも言いたいようなNYTimesの記事でした。


(2009年8月26日)
posted by せるしん at 15:55| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースから | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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