2009年09月22日

国の将来像は?

今回の選挙は有権者の意識が高く投票率も高くなりそうですが、外国のメディアがどのように日本の選挙を伝えているかも興味深いです。今日はエコノミストの記事を読みました。
Railing against the wrong enemy

自由市場資本主義(←直訳です)に対し自民・民主ともに批判的で、小泉改革が後退することを懸念しているような論調です。英米資本主義にならってきた改革の弊害が目立ってきて、日本人はそれはいけないと旧来の日本式経営への回帰願望があるのでしょうか。日本が英米と同じシステムを採用すれば英米の資本主義は商売がやりやすいから、小泉改革には拍手喝采。でも、日本の派遣労働者が野垂れ死にしても彼らは何の痛みも感じないでしょう。なんでもかんでも英米を見習うことありませんよね。でもそれなら、政治家はしっかりとした将来のビジョンを示せなければ。以下、記事の抜粋と私の拙訳です。

Mr Koizumi is playing a big role in this election too. He is not on the ballot, after shamelessly betraying his own anti-dynastic principles by bequeathing the right to run for his seat to his son. But he still looms large—these days, as a target for both Mr Hatoyama and Mr Aso. Both men appear more intent on laying into his legacy of free-market reforms, though some predated his rule from 2001-06, than on attacking each other. They blame his removal of a ban on temporary workers in manufacturing for soaring inequality and high rates of poverty in a country that used to pride itself on being almost universally middle-class. But neither has come up with a very convincing alternative.

(訳出:小泉氏もまたこの選挙で一役買っている。立候補はしないものの恥ずかしげもなく自らの反世襲主義を翻して息子に同じ選挙区の議席への立候補をさせるのだ。しかし小泉氏の存在はこのところ大きくなっている。というのも鳩山・麻生両氏の攻撃の的となっているのだ。両氏は互いに対する攻撃よりむしろ、小泉氏が成し遂げた改革を攻撃するのにますます躍起になっているようだ。小泉政権は2001年から2006年に遡るのであるが。両氏は小泉政権が製造業への労働者派遣を解禁したことで格差が増大し国民総中流社会を誇っていたのに貧困率が高くなったと批判した。しかし両者ともに説得力ある代替案を提起してはいない。)

In an article this month, Mr Hatoyama railed against American-led “market fundamentalism” that, he said, the LDP had embraced since Mr Koizumi’s leadership. But his alternative is a mushy-sounding concept, yuai, that mixes up the Chinese characters for friendship and love. He calls it fraternity, and says it means that activities such as agriculture—already under Fort Knox-like protection in Japan—will not be left “at the mercy of the tides of globalism”. Mr Aso has likewise pledged to break with “excessive market fundamentalism”.

(訳出:今月の記事で、鳩山氏はアメリカ主導の「市場原理主義」に反対し、小泉政権以来自民党はこれを容認してきたと述べた。しかし鳩山氏の示す代替案は感傷的な響きをもつ観念「友愛」である。「友愛」とは友情と愛を示す漢字を組み合わせたものである。彼はそれを助け合いと呼び、農業のような活動は「グローバリズムの波の思うままにまかせてはいけない」と言う。しかし日本の農業はすでに頑強な保護のもとに置かれている。麻生氏も同様に「行きすぎた市場原理主義」に歯止めをかけると約束している。)

Such views have helped shape both parties’ manifestos. The DPJ’s policy platform, for instance, proposes undoing one of the main Koizumi reforms by banning the use of temporary labour in manufacturing. It also wants to raise minimum-wage levels. Exporters fighting for business in China deplore both policies. Yet analysts say Mr Hatoyama, who at a recent press conference asked an aide to field questions on economics, will have little influence on—or even interest in—economic policy. Also, an upper-house election is due in 2010. This may limit the DPJ’s ambitions; its priority is likely to be restructuring the civil service, where it can most easily score political points.

(訳出:両党のマニフェストはこのような見解から生まれたのだ。たとえば民主党の政策綱領を見ると、製造業への労働者派遣を禁じて小泉政権の改革の目玉を元に戻そうとしている、。また最低賃金の引き上げを求めている。中国市場で競争にしのぎを削っている輸出企業はこの二つの政策について憂慮している。しかし、鳩山氏は最近の記者会見で経済に関する記者からの質問には側近に答えさせた。こんな鳩山氏が経済政策に影響力、あるいは興味でさえ持つことはほとんどないだろうと専門家は述べている。また2010年には参院選挙をひかえており、民主党の野心的な政策には足かせとなるだろう。民主党の優先課題は市民サービスの改革となりそうだ。というのもこういうことなら最も簡単に点数稼ぎができるからだ。)


(2009年8月28日)
posted by せるしん at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュースから | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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